ロードバイクのパーツは消耗品です。タイヤは3,000 km程度乗ると摩耗でグリップ力が低下したり、室内でロードバイクを大切に保管していたとしても経年劣化し、ライド中の安全性/快適性が損なわれる原因となります。ビンディングペダルは長期使用により極端に性能劣化する感覚は薄い一方、ビンディングシューズ/クリートのホールド感は弱まってきます。
私が使っていたパーツも経年劣化が見られたため、タイヤとビンディングペダルをプロと同じ機材へ更新しました。今回はその効果をまとめました。
- タイヤ(クリンチャー):コンチネンタル GP4000 700×23C ⇒ GP5000 700×25C
- ビンディングペダル:シマノ105(PD-5700) ⇒ デュラエース(PD-R9100)
タイヤサイズを23C⇒25Cへ変更した印象
タイヤを700×23C⇒700×25Cに変更して最初に感じたのは、乗り心地が優しくなった(マイルドになった)ことです。下表のコンチネンタルの推奨空気圧が示すとおり、23Cよりも25Cのタイヤの方が空気圧は低くなります。23Cは空気圧が高いため、歩道と車道の段差を乗り越える場合/路面が凸凹している箇所を走る場合にパンクしないか心配になることがあった一方、25Cは衝撃や振動を吸収してくれるような安心感があります。
タイヤサイズ(幅) | 推奨空気圧 | 最大空気圧 |
---|---|---|
700×23C | 7.5 bar | 8.5 bar |
700×25C | 6.5 bar | 8.5 bar |
他方、プロロードレーサーが重視する推進力/転がり抵抗という点については、特に変わった印象はありませんでした。10年程前は、タイヤ幅は細い方が良いという考えが主流でしたが、2015年頃から接地面積等を考慮するとロードバイクは 25Cが最適という理論が普及し、プロ⇒ホビーレーサーまで浸透しました。ただ、このような恩恵を受けられるのは毎日100~200 km走るプロであり、週末に数十~100 km程度を趣味で走る私のような立場では正直23Cでも25Cでもどっちでも良いかなという印象です。
トータルで考えると25Cの方が快適に走れるようになったため、私は23Cよりも25Cをオススメします。
※ タイヤは末期(走行距離:訳4,000 km)になると2ヶ月に1回のペースでパンクが頻発するようになるため、スリップサイン(小さな窪み)が消えかけたら即座に交換するようにしましょう。
ビンディングペダルを105⇒デュラエースにした印象
10年以上105のビンディングペダルを塗装が剥げるまで酷使し続けたため、デュラエースへ更新しましたが、劇的な違い(回転性の良さ)/走行への影響(ペダリングが楽になる等)は感じませんでした。ただ、デュラエースは105よりも重量が軽いにも関わらず、踏み込んだ力をしっかりと受け止めてくれる感覚はあります。
グレード(品番) | 重量 | 材質 |
---|---|---|
105(PD-5700) | 285 g | カーボン(CFRP?) |
デュラエース(PD-R9100) | 228 g | CFRP |
デュラエースのビンディングペダルの良さを垣間見ることはできましたが、本当の良さを享受するには、フレーム・コンポーネント・シューズの全てをハイグレードにした方が良いかもしれません(加えて、自分自身の脚力の強化も重要ですが…)。
まとめ
ロードバイクの魅力はプロ選手・チームと全く同じ機材が使えることにあります。技術の進歩によってフレームは毎年、コンポーネント・パーツも数年毎にモデルチェンジされ、より性能が向上した製品に触れることができます。
大事に自転車を扱っていてもパーツは消耗品なので、折をみて最新のパーツへ更新すると新しい刺激が得られるため、自転車の楽しさを再認識するキッカケになります。常に路面と接触しているタイヤ、ライド中に何度もシューズを装脱着するペダルは消耗品なので、気になった製品があったら試してみてはいかがでしょうか。