機械式(自動巻き)腕時計の面倒なところ

革靴・時計・スーツ

スマートウォッチが最盛期にある最中、私は機械式時計を使い続けています。機械式時計ならではの所有欲がある一方、やはり、実用面ではアナログだからこそ、使いにくい点があります。

今回は、機械式時計を日々使っていて、ちょっとここが面倒くさいなと感じる点について、まとめました。

数日着用しないと時計が止まる

自動巻きの機械式時計は、腕に着用する or ゼンマイを巻き上げないと止まります。48時間程度のパワーリザーブでは、週末着用しないだけで時計が止まってしまうため、月曜日にわざわざ時間を合わせる必要性が生じて面倒です。時間を合わせようとしても、デイ・デイト機能がある時計では、夜8時~朝4時の時間帯に時間を合わせることが出来ない制約(※ムーブメントに負荷がかかり、寿命が短くなる)があり、煩わしさUPです。私自身、デイ・デイト機能はガン無視して日付等は完全にズレた状態で使っています。

この悩みを解消するには、パワーリザーブが72時間(3日間)以上ある腕時計がオススメです。金曜日に仕事を終え、週末に時計を未使用のままでも週明けの月曜日の朝まで動き続けているため、調整の手間が省けます。ただし、パワーリザーブ機能と時計の価格はトレードオフの関係にあり、長時間駆動のものほど高価になります。

または、時計のゼンマイを毎朝巻くことをルーチン化すれば、ゼンマイを巻き上げることが一日の始まりとして楽しみになるかもしれません。手間にはなりますが、「カチカチ」とゼンマイを巻き上げる所作は、メカを扱っている感覚があって気持ちが高ぶります。

磁気に気を使う

機械式時計は磁気に弱く、些細なことで磁気帯び・時間がおかしくなってしまいます。

私が聞いたことがある事例としては、「トイレで手を洗う際、跳ねた水が腕時計に飛ぶのが嫌で、一時的(数十秒程度)に時計を外してスマホと同じポケットに入れる癖があったところ、磁気帯びして調子が悪くなった」ということがあるレベルで繊細です。

我々の生活にはノートPCやスマホだけでなく、無線充電器など電子機器にあふれています。PC使用時に磁気帯びしないか不安になるからPC作業中は時計を外して机上に置こうとしたら近くにスマホや充電器が…、時計好きであるほど神経質になりストレスがたまります。

振動や衝撃に弱い

機械式時計に振動や衝撃を加えることはNGであり、スポーツシーンには不向きです。ゴルフの打ちっ放しでボールを打つ際の衝撃でさえもムーブメントに悪影響を与えます。

私の実体験として、「サイクリング中に機械式時計を着用していたところ、路面の凹凸による振動で秒針が外れた」ことがあります。こういう面から、アウトドア活動する際は機械式時計ではなくG-SHOCKのような堅牢なデジタル時計やスマートウォッチの方が、気兼ねなく過ごすことができます。機械式時計は使用するシーンが限定されるため、アクティブ用に使い分ける時計の準備も必要です。

まとめ:なんだかんだ、繊細な機械式時計がやっぱり良い

機械式時計には気になるところが複数ありますが、手間がかかるほどかわいい存在です。

便利になった世の中、正確性・利便性・実用性・機能性はスマートウォッチの方が優れています。そにも関わらず、機械式時計が衰退しない要因としては恒久的な魅力があるためだと思います。スマートウォッチは、バッテリーの持ちが悪くなったら新機種に買い替えれば良いという考えが作用する一方、機械式時計はオーバーホールしながら手間暇かければ長い間使用し続けられるというアナログならではの永続性、普遍的なデザイン性があります。

機械式時計のデメリットを考えることで、逆に、良さに気づきことが出来ました。