一昔前までは、サラリーマンの仕事用バッグといえば「ブリーフケース一択」でしたが、最近はトートバッグや3wayタイプ、リュック(バックパック)等と多様化してきました。中でも近年ビジネスリュックが急激に勢力を伸ばしており、若手だけでなくミドル~シニア層にも支持を集めています。この流れを支える背景には「ビジネスリュックの利便性」がある一方で、「ビジネスにリュックは不向き/子供っぽい」という否定的な意見もあります。
私自身、働き始めた当初はデザイン性/オシャレ度を重視してトートバックを使っていましたが、ノートPCを含む仕事用ガジェットを楽に持ち運べる観点から今や断然リュック派です。今回はビジネス用途でリュックを使うべき理由をまとめました。
サラリーマンにリュックが定着する理由
ノートPC等の荷物の持ち運びが楽になる
仕事で使うノートPCは、モバイルノートPCであったとしても1 kg前後の重量があるため、バッグが重くなる要因になります。荷物をブリーフケースで持ち運ぶと、片腕で全ての重量を支えることになるため億劫であり、かと言ってトートバッグでは片方の肩へ疲労が蓄積⇒肩こりを招きます。
一方、リュックは荷物の重みを両肩へ分散できるため、肩(+全身)への負荷/疲労感が軽減でき、荷物の持ち運びが楽になります。
両手がフリーになる
リュックを使うと両手が空くため、傘を差したり、電車やバスの中でつり革や手すりを持つことができます。ブリーフケースで片手がふさがっていることは想像以上に不便であり、両手が空いていることでちょっとしたことに速やかに対応できるリュックはベターです。
収納力が高く、バッグの中を整理しやすい
トートバッグやブリーフケースはデザインの関係上、バッグの中に間仕切りが無い場合があり、荷物が取っ散らかることがあります。小物入れを使えばバッグ内部を整理できますが、小物入れという新たな荷物が増えることに繋がります。
リュックは収納/仕切りやポケットが豊富な場合が多く、バッグの中を整理整頓しやすいです。特にビジネスリュックは、①ノートPCやタブレット収納(クッション付き)、②ペンや手帳等の小物収納ポケット、③ペットボトル/水筒/傘の収納が付いている物があり、区分け収納できるために荷物の出し入れがスムーズになります。
1~3泊の出張であればリュック一つで対応できる
不慣れな地域を出歩く出張では機動性が重要であり、行動が制限されるスーツケースの持ち歩きは避けたいところです。短期間の出張であれば、リュック一つ×手荷物無しで十分対応可能です。私は3泊程度の出張であれば、ビジネスリュックで乗り切ります。
リュックを使う上でのデメリット
背中が蒸れる
リュックを背負うと、リュックと背中が常に触れているため、背中へ猛烈に汗をかきます。特に夏場は地獄で、背中ニキビができないよう日々のケアが欠かせません。また、リュックを下ろした際に背中へ汗の跡がクッキリ残るため、清潔感が損なわれることも懸念点です。蒸れ対策されているリュックであっても、基本的には焼け石に水です。
ちょっとした荷物を取り出すことが面倒
リュックは背中に荷物が収納されているため、中身を取り出すことが地味に大変です。喉を潤すためにペットボトルや水筒を取り出そうとしても、背中にあるリュックを前に持ってくる動作が必要になり、サッと物を出し入れできません。
結論:考えは変わってくるので、ビジネスリュックは大いにアリ
仕事(スーツ)にリュックはダサい/不適切と言われることがありますが、清潔感のあるピシッとした格好さえすれば、ビジネスリュックを否定する意見も鎮められると思います。おそらく、一昔前には「ブリーフケースは革のみ、ナイロン製は認めない」という議論があったでしょうが、今やナイロン製ブリーフケースがカジュアル過ぎると指摘をする人もいないと考えます。時世によって人の考えは移り変わるものであり、既に市民権を得つつあるビジネスリュックが仕事用途で馴染むのは至極当然。利便性の高いリュックへの移行を進めてはいかがでしょうか。